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18世紀にアイスランドでスウェーデンの学者によって発見されたのが、「天然ゼオライト」です。ゼオライトは水晶のような結晶で、主にアルミニウムとケイ素からなっています。結晶はたいへん小さく、目でその形や大きさを見ることはできません。拡大して見ると、スポンジのように小さな孔がたくさんあることが確認できます。この独自の構造を持つゼオライトは、今まで自然界に40種類以上発見されています。
吸着機能に代表されるゼオライトの特徴をさらに活かすため、化学の知識・技術を駆使して人間が作り出したのが「合成ゼオライト」です。工業的につくられた「合成ゼオライト」は、能力が高く「天然ゼオライト」にはない種類のものが多数ありますが、欠点は高コストであることです。
第3のゼオライトとして登場したのが「人工ゼオライト」です。「石炭灰」などのゴミと考えられていた物質を処理することで、地球と人類に有益な「ゼオライト」に変える。しかも低コストであるため、現在、大きな注目を集めています。
なお、人工ゼオライトは、愛媛大学教授 逸見彰男氏によって発見されました。 |
| 項目 |
活性炭 |
合成 ゼオライト |
天然 ゼオライト |
人工 ゼオライト |
フライ アッシュ (参考) |
| 粒子形状 |
不定形 |
球状・円柱 |
不定形 |
球状・他 |
球状・他 |
粒子径 (μm) |
原料に よる |
0.1~ |
(粉砕必要) |
5~100 |
1~200 |
| 細孔径(A) |
20~800 |
3~ (造分け可能) |
6~8 |
5~10 |
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比表面積 (m2/gr) |
500~ |
400~ |
20~35 |
100~150 |
0.2~0.5 |
CEC (meq/100gr) |
無 |
400~600 |
50~170 |
180~400 |
ほとんど無い |
| 極性 |
無 |
有 |
有 |
有 |
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| 溶出pH |
中性 |
コントロール 可能 |
6~8 |
5~11 |
アルカリ (8~11) |
| 吸湿能力(%) |
種類に よる |
50 |
20~40 |
20~50 |
小さい |
| 吸油能力 |
種類に よる |
1~2倍 |
0.5~0.7倍 |
1.3~1.5倍 |
小さい |
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現在、有効利用されている石炭灰のうち、50%以上がセメント分野での利用です。セメント原料の一つの粘土の代替物として用いるなど混和材として使用されています。しかし、石炭灰の発生量は年々増加しており、大量の石炭灰を活用する新たな有効利用技術の開発が急務です。
こうしたニーズの中で誕生したのが、石炭灰を人工ゼオライトに転換するという新技術です。石炭灰は、石炭に含まれていた無機質成分が燃焼後に酸化物として残ったものからなっています。この無水物である石炭灰をアルカリで処理することで、ゼオライトとして結晶化させることに成功したのです。
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人工ゼオライトの3大特徴の一つは「陽イオン交換機能」です。異なる陽イオンを担持することで、さまざまな型の人工ゼオライトを容易に作り出すことができます。
陽イオンとは、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのようにプラス(陽)の電気を帯びた小さな粒のことです。ここでのポイントは、
| (1) | 陽イオンそれぞれの電気量が異なっていること |
| (2) | 陽イオン交換は、常にマイナス電気とプラス電気がつりあうように起こること |
この二つの法則を利用し、カルシウム型、ナトリウム型、マグネシウム型、鉄型など多様な人工ゼオライトを作り出すことができます。
「水質浄化」が目的なら「カルシウム型」、「排気ガス浄化」が目的なら「鉄型」、「酸性化した土壌の改善」が目的なら「カルシウム型・マグネシウム型・カリウム型・アンモニウム型」等と、利用目的に適した人工ゼオライトを作り出すことが可能になりました。 |